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新総理大臣が選出される過程は、与党として政治的多数の立場を確保しているからといって、内部の決定が独断的では、民主的な正統性・正当性に適うとは言えないのではなかろうか。

 

政権交代の緊張関係がなく、内輪の好き嫌いによる権力争いで決まるというのは正常とは言えない。

 

前世紀の派閥争いへの巻き戻しだ。

 

従属・上下関係に沿ったまま、コロナ禍にあるため平時ではないと有力者が判断を下して、手続きを誰かに一任するというようなことは、有力者の判断だけで緊急事態宣言を出して権限を集中し、物事を決めてしまうようなものだ。

 

複数の候補者がいるのであれば、手続きの公正さは重要であろう。

 

立候補者が一人しかおらず、皆がその人で良いと思っている場合でも、政策判断について、党内外に対して丁寧な説明がなされたうえでの支持が必要で、党内における白紙委任のような状況は良くないだろう。

 

 

継続性が必要という判断が多数を占めているとしても、一人が入れ替わるだけでもないのであれば、それなりの検討が必要なはずだ。

 

また、理念や政策がはっきり示される前に決まってしまうようなことでは、国際政治の場で 政治家が理を示して訴えることができないようなことにつながる。

 

政治哲学・理念・政策から離れた、仲間意識で政治が決まるというのは、一強のおごりの一つであり、普遍的なものではない。