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自転車の危険な走行が問題なのは当然ですが、警察によるイエローカードの交付に関して、私人による現行犯逮捕を認めることは妥当でないと思われます。

 

取締りについては警察による裁量の余地があり、それに私人による恣意的な判断も加わってしまうと、正しい対処とは言えないと思われます。

 

私人による実力行使を助長してしまうおそれもあります。

 

他人の身柄の拘束や、体に触れずとも自転車をつかむなどして自由を束縛する行為が、違反行為とのバランスを欠いていれば、権利の濫用と捉える必要があると思われます。

 

逮捕権は、個人の自由に基づく権利ではないし、他人の自由を制限するものなので、法律上可能と解される場合であっても、基本的人権の尊重を原則とする日本国憲法のもとでは、個人の権利の制限などの場合より抑制的に捉えることのほうが望ましいと思われます。

場合によっては、刑事訴訟法の規定の仕方のほうが違憲と考えるべきだと思われます。

 

 警察が、内容を精査せずに私人による現行犯逮捕に応じたり、ネット上の公開など社会的制裁につながる私人の行為を許してしまうと、司法警察権を一般私人・民間人に委ねてしまっていることになるのではないでしょうか。

逮捕する側の人が法律違反をしていないとも限らないため、一部の人の肩を持つような対応がなされれば、警察への信頼も失われてしまうでしょう。