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諫早湾干拓の問題は、計画時の知見が、現在必ずしも有意とは言えないのなら、現在の知見に基づいて、より良い解決策を選択すべきですが、裁判所が結論に合わせるのでは知見とは言えません。

 

漁業権については、一般的に言って歴史的になされてきた事業に権利が付与されたものと解され、権利を設けてから特定の人々だけに付与されて始まったものではなく、農業で土地の所有が認められて来たのと同じように考えられるため、漁業権だけ不平等と捉えることはバランスを欠いてしまいます。

漁業権が消滅したという論理は、漁業全般の産業的基盤を瓦解させる論理だと思われます。

また、一概にはいえませんが、漁業権を一般に開放すると、資源の枯渇につながることもありますし、万人が平等に参入者にはなれず、結局不平等ということもあると思われます。

 

政権が変わっても引き継がなければならない部分があり、相反する内容の下級審判決を政府がが確定させてしまったのであれば、それこそが権利の乱用であったり公共の福祉に反する行為だと思われます。

 

司法が統一的な判断を示すうえでは、(当初より) 門の開閉が可能である点は重視されるべきです。